【海外便り】「ニューヨーク稲門会」 32期 田尾健二郎
1981(昭和56)卒 32期 田尾健二郎 D組 法
ニューヨーク稲門会
時は流れて、21世紀も既に四半世紀が過ぎようとしております。学院同窓会の皆様におかれましては、幅広い分野・地域でご活躍をされておられることとお喜び申し上げます。
日々、様々なことに流されつつ、学院に入学してから約45年の月日が経ちました。学院に在学していた頃のことは、詳細まで覚えているようでもあり、ベールの向こう側に薄らと見えている景色のようでもあります。まだ学院に中学校はなく、大学の学部も現在のように多種多様に亘っている時代ではありませんでした。訪れる機会を失しておりますが、高田馬場の風景が変わったように、上石神井の街並みも大きく変わったことと思いを馳せているところです。
学院ではサッカー部に所属し、下手くそな私を多くの仲間達が助けてくれました。感謝の3年間です。そのころのサッカー部仲間は、今も一年に一度は集まって盃を交わしています。自分は、米国勤務が長くなり、その宴への参加が叶ったことは数回しかないのですが、昨夏に十数年ぶりにお目に掛かる機会があったサッカー部の1年後輩である学院同窓会幹事の山口真一さんからお声掛けをいただき、今回の投稿となった次第です。このような機会をいただきまして、この場を借りて御礼申し上げます。
小生は、定員枠のなかった法学部へ進学させていただいた後、当時は(株)日本交通公社、現在(株)JTBに入社をし、幸運にも希望をしておりました海外生活を長くさせていただいております。ハワイに6年、サンパウロに2年、現在は2度目のニューヨーク在住で、通算13年目のニューヨーク生活を迎えているところです。
数年前からニューヨーク稲門会の幹事を承ることになり、多くの、そして世代の異なった学院卒業生の方々と知り合うチャンスをいただいております。ニューヨーク稲門会について少しご紹介をさせていただくことに致します。
北米にはニューヨーク、ロスアンジェルス、トロントなど、いくつかの稲門会が活動をしております。その中でもニューヨーク稲門会は多くの会員に参加をいただいている大きな稲門会になります。ニューヨーク稲門会は企業の駐在員やそのご家族、米国で事業を作られた起業・自営の方、アーチスト、国連などの政府機関関係者、現役学生、日本で早大留学生だったアメリカ人など、早稲田大学に関係した様々な人材に参加をいただいています。
もちろん“稲門会”ですので、学院卒業生だけではありませんが、学院卒の方は多く、こんなにも多くの学院OBがニューヨークで活躍されているのか!と心強く感じることが幾度もあります。ニューヨーク稲門会では年次総会、新入会員歓迎会、ゴルフ部、早慶対応ゴルフ、ハイキングや芸術をテーマにしたイベント、現役学生との意見交換、業界紹介などの行事を行っております。夫々の催しで、“早稲田大学高等学院出身!”と自己紹介をすれば、すかさず “名門!”と声が響きます。もちろん、他の高校も“名門!”となるわけではありますが、学院卒業生の数は多く、繋がりがより深くなる想いが溢れます。徒党は組まずに、自由奔放に自立をしていく “集り散じて” の稲門の伝統ではありますが、ニューヨークで接する “学院” は何とも心地の良いものです。
ここで、ニューヨーク稲門会でご活躍の学院卒業生をご紹介したいと思います。
自分を稲門会にお誘いいただいたのは、某大手損害保険会社の米国法人の社長さま。既にご帰任されましたが、1学年違いでしたのでクラブ等を通じた共通の学院卒業の友人が何人もいて、すっかり意気投合を致しました。彼は1982年学院卒、ニューヨーク商工会議所の役員なども歴任され、ニューヨークの日系経済界の重鎮でした。現在も日本でご活躍中で、恐らく何かしらの稲門に関与されているのでは?と想像しております。
もう一人。こちらは現在ニューヨーク稲門会でご活躍いただいている方です。某大手テレビ局の米国社長を務めておられます。彼は1992年学院卒。ニューヨーク生活はまだ数年でいらっしゃいますが、稲門会でのご活躍は目を見張るものがあり、稲門会を活性化してくださっています。
21世紀に入ってから学院・大学を卒業というメンバーも多くいらっしゃるので、世代や活躍のフィールドを超えて、学院、稲門をキーワードに集い、過去を振り返るわけではなく “今” の時間で新たな交流を造っております。上の写真は2024年5月に参加をしたニューヨークのジャパン パレードの模様です。昨年に続き、校旗を先頭にそろいのTシャツでマンハッタンを行進致しました。
ここまで拙い文章にお付き合いをいただき、誠にありがとうございました。
21世紀、過去にはない難しい日々が繰り返されていくものと思いますが、世界中で学院同窓生・その関係者が活躍をされている、こんな心強く、素晴らしいことはありません。これからも徒党は組まずに、互いにリスペクトをしながら、学院同窓であることに誇りを持って生きていきたい、そう思う2024年の秋でございます。