【OB紹介】 「夢に向かって突き進んだ日々」 67期 近藤貴司 (J2 愛媛FC)

2015(平27)卒 67期 近藤貴司 I組 教育 

「夢に向かって突き進んだ日々」                                                            

 

 同窓会会員の皆様におかれまして、ますますのご活躍のことと、謹んでお慶び申し上げます。メールマガジンに執筆の機会をいただきました近藤と申します。

 現在私はJ2の愛媛FCというプロサッカーチームでプロサッカー選手として働いています。学院時代はサッカー部ではなく、三菱養和SCユースというクラブチームに所属していました。練習は18:45~21:00まで行い、チームメイトと共に提供される食事を摂り、22:30頃に帰宅するというスケジュールを3年間続けていました。文武両道を目指すべく、必死に努力していました。

プロサッカー選手を目指して

2014年の早慶サッカー定期戦にて

  私は幼い頃からプロサッカー選手になることが夢でした。幼稚園からサッカーを習わせてもらい、上手くなるために時間があればボールを蹴る生活を送っていました。そのさなか、小学生の時に大学の早慶サッカー定期戦を観て、早稲田大学が勝利し、この大学に入りたいという想いを抱いたことを鮮明に覚えています。早稲田大学の選手が国立競技場で躍動する姿に憧れを持ち、この中でプレーしたいと思いました。また、学生が作り出す熱気は凄まじく、隣に座っていた早稲田大学の学生であろう方と肩を組んで「紺碧の空」を歌った時間はただただ楽しかったです。

 早慶サッカー定期戦をきっかけに早稲田大学に行きたいと強く思っていた中で、学院の自由な校風に惹かれ、進学しました。勉学に取り組める環境、そしてサッカーにのめり込める環境が学院にはありました。人間的にものすごく成長させてもらえた3年間でした。

周りへの感謝の思いを持って

  学院時代は濃い日々を送っていました。特に試験前は時間をうまく使い、試験に向けて勉強していた記憶が強いです。電車通学でしたので、その時間に試験勉強をしていました。また授業が終わり、クラブチームの練習まで時間がある際は図書館に閉じこもっていました。私が所属していたクラブチームには、試験期間中のみ、最大1週間、休みを取ることができました。私も1年生の最初の試験前のみ休みをもらいましたが、それ以降は要領をつかみ、試験を乗り越えました。夢のために、練習しなければいけないと思っていたからです。

 その経験は早稲田大学に進学した際も生き、単位をしっかり取りながら、練習にも熱中することができました。学院時代もそうでしたが、ア式蹴球部でも異なる価値観を持つ友人と出会うことができ、常に刺激をもらっていました。そこで培っていった感受性がプロの世界においても生きています。

  プロサッカー選手は個人事業主ですから、試合で結果を出し続けることが、この世界で生き残っていくことに繋がります。しかしながらその結果を出すことは、自分一人の力では難しいのです。支えてくれる家族はもちろん、コーチングスタッフ、事務局スタッフ、スポンサー、ファン・サポーターの方々などのサポートがなくてはなりません。プロサッカー選手としてサッカーをすることができていることが、決して当たり前ではないことを常に感じながら過ごしています。

 プロサッカー選手の平均寿命は2~3年、平均引退年齢は25~26歳ですが、私は大卒5年目の27歳です。自分のためだけではなく、自分を支えてくれている人達への感謝の思いをプレーに乗せていることが、厳しい世界でなんとか生き残っていることに繋がっているのではないかと思っています。

自問自答し続ける先に

愛媛FCでの熱いプレーがファンを魅了する

 プロの世界で生き残っていくには、ただ単にサッカーが上手いだけでは難しいと感じています。サッカーはチームプレーであり、監督によっても求められるプレーは変わっていきます。自分の得意なプレーをしているだけではだめなのです。練習、試合でチーム・個人に求められていることは何なのかを常に敏感に感じ取り、そのことをプレーで表現し続けることが大事なのです。それを成し得るためにも日頃の生活リズム、食習慣など、すべてのことをサッカーとリンクさせながら過ごしています。

  自分に合っていることは何かを考え、行動し、良いプレー・コンディションに繋げるために改善し続けています。試合で結果を出し、チーム・個人として上のレベルに行けるように取り組んでいます。学院で身につけた考え、行動する力と早稲田大学で染みついた雑草魂がこの世界でも通用しているのです。

 

 学院には「成りたい自分」に向かって努力できる環境が揃っています。学院生には充実した学院生活を送ってもらえたらと思います。学院生、または学院卒業生の皆様のあらゆる分野でのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。