【思い出】 「大学校友会活動で青春が甦る!!」 25期 大島正敬 (早大校友会常任幹事)

1974(昭49)年卒 25期 大島正敬 D組 工経 

学院の思い出と大学校友会

 

はじめに

  学院同窓会理事・監査役の辻村義弘さん(32期 H組 建築 理事)から、「今年から学院同窓会も稲門会の1つとして、早稲田大学校友会に参加することになりました。大島さんには学院出身の校友会常任幹事として何か一つ書いて下さい。」との依頼をいただいた。辻村さんには学院同窓会のみならず、大学の校友会活動でも何かと協力いただいておりお引き受けした次第である。

学院時代の思い出

  学院入学は昭和46年(1971年)。入学試験の数学問題に前年開催の万博の入場者に絡んだ連立方程式が出され、二次試験の作文のテーマは「雲」で、雲にしがみつく気持ちで書きなぐった思い出がある。

学院寄稿(卒業アルバム)

  若い世代の方々には信じられないかもしれないが、入学当時は制服自由化(制服を廃止し自由な服装を認めること)運動が都内高校では盛んであった。入学時点で学院は制帽着用自由だったが、学生服が制服として着用を義務づけられていた。それが1年の秋、臨時生徒総会で制服の自由化が認められた。講堂中が歓喜に湧いたように覚えている。その後は次第に学生服からブレザーやセーター姿の生徒が増えていった。

  3年間の担任は体育の萩原一次先生。ハンドボールが専門の先生には入学早々から授業で鍛えられた。先生は「低空飛行でもいい、規則をきちんと守り頑張る生徒は応援する。」が口癖。おかげさまで入学時からの3年間で留年した級友は1名だけだった。3年間ともに過ごした級友の1人が、学院・大学でウィングやプレスキッカーのラガーマンとして大活躍した岡本満君。彼は現在もラグビー部OB会の要職で頑張っている。

  学院生活で自分の将来にに影響を与えてくれたのは、3年後期に受講した山下元先生の「電子計算機入門」という任意科目であった。毎週土曜日の午後にFORTRANというプロブラミング言語の文法と機能を学ぶ、言わば現在の授業であれば「情報基礎」に相当するような授業である。学ぶうちに、仕組みをモデル化する、またプログラミングする楽しみにはまり、次第に「(プログラムで実現される)ソフトウェアで世の中の仕組みを自動化してみたい」と思うようになった。大学はこれを極めたいと、希望に沿う学部学科として理工学部工業経営学科(現 創造理工学部経営システム工学科)に進学をした。学院同期で工業経営学科に進学したのが、鎌田薫前総長の下で理事を務められた大野高裕君(25期 G組 工経)、そして今や早稲田大学のデータサイエンス、AI分野研究の元締めとして、またラグビー蹴球部部長として活躍している松嶋敏泰君(25期 G組 工経)である。

  その後も「ソフトウェアで世の中の仕組みを自動化してみたい」を追って、ソフトウェア技術者として社会人生活を送ることになった。

大学校友会幹事として

組織委員長として登壇(右から2番目が大島さん)

 私が大学校友会と関係を持つようになったのは、2008年に稲門祭で広報・サービス本部長を担当してからである。稲門祭は毎年大学のホームカミングデー午後に開催される校友(卒業生)のお祭り。その中で広報・サービス本部長は、チラシ・パンフレット・ホームページの制作、当日の来場者警備の責任者を担う。前年見学した折、来場者警備は現役学生の協力を得ないと厳しいと感じていた。そこで、翌年に早稲田祭の運営責任者に「新入生の早稲田祭トレーニングの場として稲門祭警備に協力して欲しい」と頼み込み、早稲田祭運営スタッフの協力を得ることができた。これが意外にも校友、学生ともに好評で現在まで校友と学生の交流の機会として継続している。

大隈記念館にて鎌田前総長、佐賀県支部他の皆さまとともに(前列右から3番目が大島さん)

 

  翌年、校友会幹事・組織委員として推挙され、以来10年超にわたり校友会幹事を務めさせていただいている。これまで主として若手の組織化、特に年次稲門会の設立・強化を担当してきた。当初年次稲門会は当初卒業25年、35年のホームカミングデー招待を機に設立していたが、昨今では卒業5年目に5年祭というイベント開催を機に設立するようになり、現在では1970年3月大学卒業者を対象とした1970年次稲門会から2014年次稲門会まで計45の年次稲門会を設立してきた。

 

  校友会幹事として稲門会活動の支援を行っていると、外部出身

2008稲門祭(後列右端が大島さん)

の校友からは、「学院OBは卒業クラスだけで固まって稲門会活

動に熱心ではない。」というご指摘をいただくことがある。しかし、実際には地域稲門会や年次稲門会の幹事の方々と懇親すると学院OBが多く、よく叱咤激励をいただく。年代を超えた学院OBのつながりが校友会・稲門会活動を円滑なものにしているのではないかと思っている。

  ぜひ学院OBの皆様には校友会のイベントの一つに参加していただき、右手を上げて学院OB同士で揃って校歌を熱唱する機会を持っていただきたい。

  きっと青春が甦ってきます。