【OB紹介】 「ラグビーワールドカップの楽しみ方」 31期 原信治

1980(S55)卒 31期 原信治 J組 商                                                     

「ラグビーワールドカップの楽しみ方」

上段右から3人目が原さん

 

  先日、早稲田大学横浜稲門会の月例会三金会で、「ラグビーワールドカップの楽しみ方」と題し、お話しする機会をいただきました。学院、大学ともラグビー部に所属していた訳ではありませんが、32歳でオーストラリアに留学したのをきっかけに、海外ラグビーとりわけオーストラリアラグビーとの縁に恵まれました。以来、ラグビーワールドカップや海外ラグビー観戦のため渡航することしばしば、もちろん国内での試合にも数多く足を運んでいます。ここでは当日お話しした内容を掻い摘んでご紹介いたします。

 

  初めにラグビーの歴史です。約200年前、ロンドンの北西150kmにあるラグビーという町で物語は始まります。ラグビーというのは元々地名なんです。ある日、ラグビー校の学生ウィリアム・ウェブ・エリス少年が、当時のフットボール(現代のサッカーとは若干違います)の試合中、禁止されていたボールを持って走るという、掟破りからラグビーは始まったと言われています。

  そのラグビーが世界に広がり、今日ではラグビーワールドカップは世界200ヶ国以上で放映され、約40億人がテレビ視聴、200万人がスタジアムで観戦するビッグイベントとなり、夏季オリンピック、FIFAワールドカップに次ぎ、世界第三位の規模のスポーツイベントと言われています。今回の日本大会では約4,000億円の経済波及効果があると試算されています。

  近年インバウンド観光客が右肩上がりで増加していますが、今大会そして来年の東京オリンピック/パラリンピックでその傾向に拍車がかかり、世界中の多くの人と交流が出来る大きなチャンスですね。

  1987年に始まり、今大会は第9回、早稲田出身あるいは在学中に出場した選手は、堀越 正巳(第2回、第3回)、増保 輝則(第2回、第3回、第4回)、畠山 健介(第7回、第8回)、五郎 丸歩(第8回)、藤田 慶和(第8回)等多数いますが、私の記憶では学院出身者はいないと思います。(いたらごめんなさい。)今後大いに期待したいところです。

  日本代表の中には、日本人に見えない人も多くいますが、ラグビーの場合、原則的に(1)日本生まれ(2)父母や祖父母が日本生まれ(3)36ヶ月以上連続して日本に居住している、以上の条件のひとつでも満たせば、日本代表になる資格があります。オーストラリアやイングランド等、外国でも同じ条件です。国籍主義のサッカーやオリンピックとは違います。これはラグビーが英国発祥のスポーツで、かつて英国人が統治していた国々に移住した場合、その国の代表になれるように定められたルールだということです。また日本代表の中には奥さんが日本人だったり、本人が既に日本の国籍を取得している元外国人選手も多く、見た目は外国人だけど心は日本人以上に日本人みたいな選手が多いとも言われています。キャプテンのリーチマイケルが代表例ですね。

  さて、ここでワールドカップ以外の話題もひとつ。大学ラグビーでよく、横の早稲田v縦の明治、早稲田は華麗なバックスの展開ラグビー等と言われてきましたが、実はそのルーツはオーストラリアにあります。1927年早稲田大学ラグビー部は、73日に及ぶオーストラリア遠征を敢行。そこで後の早稲田のお家芸となる「揺さぶり戦法」の基礎を修得したそうです。詳しくはラグビー部ホームページをご覧下さい。

株式会社神奈川ナブコ社長

 

さあ、この原稿が公開される頃、ワールドカップもいよいよ佳境を迎えている時期でしょうか?既にスタジアムで観戦済み、あるいは今後観戦予定のある方もいることでしょう。プールマッチから決勝トーナメントに進むにつれて、ますますヒートアップして来ます。開催各都市にはファンゾーンと呼ばれるパブリック・ビューイングを楽しめる場所があり、また街のスポーツバーやパブ等では世界中からのラグビーファンで溢れかえっている頃でしょう。

折角の機会なので、皆さんも大いにエンジョイしてください。