【学部生の活躍】 「学院でできることは大学でも通用する」 67期 下田隆博 (応援部)

2016(H28)卒 67期 H組 下田隆博 政治

 

「学院でできることは大学でも通用する」 

 

早稲田大学校歌の指揮を執る筆者       2019年秋早慶戦

 早稲田大学高等学院同窓会のメールマガジン2020年春号の発行に際し、寄稿させていただくこととなりました、67期卒業生の下田隆博と申します。

 私は早稲田大学政治経済学部に進学し、大学では体育各部の1つである早稲田大学応援部に入部しました。そして昨年は早稲田大学応援部の代表委員主将という役職を務めさせていただきました。

 学院時代は応援経験はなく、バスケットボール部に所属しておりました。学業面では私のクラスから3年間留年生が出ないという、近年稀に見る優秀なクラスに属していました。

 

事前準備と仲間の存在

 私は学院で、試験と部活動に力を入れた記憶があります。試験においては、1ヶ月前から行き帰りの電車、昼休み、帰宅後の時間で試験勉強をしておりました。私のクラスにはいわゆる心理戦という、「勉強していない」と言い張る生徒がおり、その生徒がいたからこそ、試験に対する危機感がクラス全体に出て、試験勉強を始めるモチベーションになりました。

 この試験1ヶ月前から勉強するという習慣がついたことが留年者をクラスから3年間1人も出さない偉業に繋がったと考えています。この経験から何事も事前に余裕を持ってやることが大切であると学びました。

 また、部活動では同期が21人おり、私の身長が175センチメートルとバスケットボールの選手として小さかったため、1軍に入ることすら困難な状況でした。加えて1年生の時の夏休み前にシンスプリント(脛骨に痛みが生じる症状)を発症し、レギュラーどころかユニフォームすら貰えない時期が続きました。そのため、部活動を辞めようと思ったこともありました。 

 しかし、私の同期がレギュラーとして試合に出て頑張っている姿を見て、同期に負けられないと考え、私は毎日練習が終わってからも下校時間になるまで自主練習をしたり、チームメイトと反省点をまとめたりしました。具体的には私の長所であるディフェンスやリバウンドを自主練習で磨き、練習を通して感じた良かった点や改善点を仲間と議論することで自分や仲間の課題等を共有しました。

 その結果として、2年生の後半からレギュラーとして試合に出場するチャンスを掴み取ることができました。この経験から「支え合い・高め合う仲間の存在」が大切であると学びました。

 

 

失敗と成功

小宮氏のサインを受けてテクを振る筆者       2019年秋早慶戦

 早稲田大学に進学する際に在校生が新入生を部活やサークルに勧誘する、新入生勧誘期間がありました。私はこの時に1つ大きな失敗をしました。それは学院時代に前持ってどういう自分になりたいかを考えていなかったことです。 当時の私は「自分を成長させてくれるから体育会系に入りたい」等の甘い考えしか持っていませんでした。そのため、私が早稲田大学応援部のブースに行った理由は正直「体育会系で初心者でも始められるから」です。

  しかし、今振り返ってみると私は早稲田大学応援部に入部して後悔はしていません。それは大学の部活動で一番と言って良い程、厳しい練習や規則のある応援部で4年間を過ごすことによって、学院で経験した「仲間」の大切さを更に実感し、「一生の仲間」をつくることができたからです。

大学4年時の合宿

 特に仲間の大切さを知ったのは応援部の練習の時です。応援部の練習はおんぶやアヒル歩きで10キロメートルを超える距離を走ったり、2時間以上拍手をし続けたりする厳しいものです。

 この練習は部員全員で脱落者を出さずに乗り越えることを目標にしています。そのため、走る時に遅れる者がいたら、仲間の背中を押したり仲間を励ましたりしています。この極限状態の中、「同期が頑張っているのに自分だけ負けられない」といった高め合う意識や「仲間が遅れているから背中を押してやろう」といった支え合う姿勢を育むことによって、自分を成長させてくれる仲間の存在を再認識しました。

 そして4年間共に困難を乗り越えてきた仲間だからこそ、何でも打ち明けられる「一生の仲間」になることができました。

 このように学院で経験したことは早稲田大学でも通用し、更に深い経験をすることができるということです。

 学院や早稲田大学には自分の将来に繋がる手がかりや自分を支え、互いに高め合える仲間がたくさんいます。そのため、学院生には後悔のない、充実した学院生活を送ってもらえたらと思います。

 学院生、そして学院卒業生の皆様のあらゆる分野でのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。

 

 写真提供 下田隆博氏、38期理事 同窓会広報委員 森木